流れ橋
眩しい光が、


目に入った。


夕方の西日が、


電車内に広がっていった。


終点駅まで、あと3つ

わたしが降りる駅だ。

梅雨があけたら、


夏は、すぐそこ。


制服も夏用に変わったばかり。


朋子とわたしは、


同じ高校に進んだ。


彼女は、あれから11センチ


身長が伸びて、


バレー部のエースになっていた。


先輩も同じ高校にいるが


変わらず、片想い中である。


彼女は、今日も青春している。


わたしはと言えば、


中学の時は、


テニス部にいたが、


高校では、部活に入らなかった。


そのかわり、毎週土曜日


にある料理クラブというものに


入った。


今日は、その帰り。


パンをはじめて作ったが結果は・・・


このうえなく、よく出来た。


こういう奇跡もあるのだ。


人生には・・(笑)


家に帰って、みんなに見せよう。


カバンを覗いて見ると

形よく、まだある。


よしよし。


その時、電車が揺れた。


今日は、壁によりかかっていた。

思わず、力がはいる。

その時だ。


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