流れ橋
身長が高く、周囲に比べて


頭ひとつ、


とびでていた。


彼は、藍子が電車に


乗るところから、


彼女をずっと見ていた・・


中学を卒業してから、

彼女の姿をなんどか、

みかけたことがある。

中学の同級生の中で


1番、変わった。


髪も長くなったし、


何だか、痩せたように

見えた。


別人みたいだな・・そう、思った。


俊は、高校で、


テニス部に入っていた。


成績も良く、まさに、

文武両道だった。


有川、僕のこと避けてんのかな・・


まぁ、まともに話したことないけど・・


僕見たときの、あの顔・・


なんか、あいつにしたか!!


僕は、ため息をついた。


あのこと、まだひきずってんのかな


窓から、外を見た。


天気雨は、やんでいた。


天神橋駅に到着。


終点駅についた。


わたしは、人をカキワケ走った。


定期を取りだし、


素早く、駅員さんに


見せた。


そして、また走った。

全力で・・・。


「藍子~!」


後ろから、名前を呼ばれた気がしたが、


振り返らなかった。
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