流れ橋
姉は、忙しいそうに階段を下りていく。

わたしは、後を追いながら話した。「約束なんてしてないよ。それに、今回は結構前から準備してたから大丈夫。」

「大丈夫かどうかは、分からないよ。それに、藍子も疲れたでしょ。今日は、家でゆっくりしといたら。」

そんなの嫌だ。この家でひとりで勉強だなんて。ありえない。わたしは、だだをごねた。
「家でひとりじゃ、勉強なんて出来ないよ。」

「私もすぐ帰ってくるわよ。荷物渡すだけだもの。それか、友達呼んで勉強したら?」姉は、いった。

「それ、いいかも。でも、今日はダメなんた。」わたしは、一瞬朋子の顔が浮かんで喜んだが、がっかりした。
今日は、朋子の家では久しぶりのお兄さんと外食したりして、一家団欒しているに違いない。邪魔しちゃ悪いなと思った。

がっかりしているわたしを見て、「しょうがない。病院、一緒に行って、それからどこかご飯食べにいこうか?藍子、朝から何にも食べてないでしょ。」
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