流れ橋
バタン!!
荒々しくドアを閉める音が聞こえた。
「ふぅ。」
ため息がでる。

今日で、何度目かな。ため息ついたの。


わたしは、ソファに座った。

テレビは、アニメチャンネルになっている。

これ、見たことないなぁ・・

父は、変わらずテレビを見ている。

さっきから、微動だにしないで。

わたしも、アニメを見ることにした。


それから、9時すぎにお母さんが帰ってきた。

週末、わたしたち家族はみんなそろって晩ごはんを食べる。

これは、有川家の決まりごとのひとつだけど、
ちょっと無理してるってわたしは思う。

この決まりごとのおかげで夜10時に食べることがあるんだから。

いいかげん、やめたらいいのにね。

わたしは、秘かにこの決まりごとをお姉ちゃんが

破ってくれることを期待していた。

そろそろ、彼氏がいないとヤバイよ~友里。
わたしは、お姉ちゃんが食べてる横顔を見ながら思わず思った。

蘭ちゃんのごはんの世話も

わたしの担当だった。
「よく、たべるね~」
蘭の食欲の良さがとても好きだ。

食べてる姿を見てると癒される・・

蘭ちゃんは、唯一わたしを癒してくれる存在だ。

「もっと、大事にするからね。」

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