君のために


シュッ―――ッ


すごい音を立ててボールを投げる人がいた。



彼の名は、
奈古拓哉。

彼が今、あたしが再会した男だ。



「恵―ッ!来いっ」


8月頃、レギュラーに昇格したあたしは、キャッチャー。



「来年からは、拓哉がエースだと思うから。今のうちに取れるようにしとけよ!」
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