君のために


その日から、あたしと拓哉のバッテリーが組まれた。


「ふ〜ん...女子に俺の球が取れるのかねぇ」



初めて話した拓哉は、めっちゃ生意気。



シュッ――っ


見た目、110㌔の速さ。


パンッ―

と音を立て、その球は、あたしのグローブにすっぽりはまった。



「すげぇな!お前〜!!」


その喜んだ拓哉の笑顔は、5年後も、変わってなかった。
< 5 / 169 >

この作品をシェア

pagetop