君のために

終わったあと、公園に降ろされた。
辺りは真っ暗だった。

「ぅゎーん!!!!」

あたしと、ゆかりは、子供のように泣き叫んだ。

「ぐすっ...ん、ゆっゅかりっごめっっん...」
「もっっぐすっ...犯人っみっつける」



泣いても仕方ないと判断したあたしたちは、やっとの思いで家に帰った。



「恵ぃ?遅かったわねえ?」

家の扉を開けるとちょうどママがお風呂から上がってきた。

「ごめん、」
「恵泣いた?」
「別に?」
「そ〜っお風呂入ってきなさい♪」

当たり前だ。
今、あたし、お風呂に入りたくてたまらない。
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