君のために
「どうしたの?急に...
拓哉めっちゃテンパってるよ?汗かいてるしっ」
「・・・・・・あのさっ、
ごめんっ・・・!!!!」
拓哉は手を合わせてそう言った。
きっと、拓哉の耳にもアノ事件が入ったんだろう。
「恵、レイプされたんだろ?」
「え...」
「聞いた。ゆかりちゃんから。だから最近メールそっけなかったんだ...恵。」
「隠してて、ごめんね。」
「俺のせいだから。」
「拓哉のせいじゃない。」
「絶対、犯人見つけてぶっ飛ばすから。それまで...それまで...別れよ?」
「なんでそんなこと...急にさっ」
あたしは笑って悲しみを隠した。
ちゃんと笑えてなかったのは、自分でもわかる。