難恋


「って…こと…な…ん…だ…。」


どうしよう…涙とまんないよ…

悲しい気持ちをおさえるため喋り続けた。

「いまと…なっちゃ…笑え…るよ…ね…。だって…好き…な…おん…なで…きたじゃなくて…いた…なん…て ほんと…」


「笑えねぇよ…。」

その声が聞こえたと同時にあたしの視界は暗くなった。


「そんな話聞いて笑えたらそいつ最低だな。」


蓮汰の声はあたしの頭上から聞こえた。


さっきは後ろからだったけど今は正面から

…抱きしめられてるんだ…


「今…泣きなよ。」

蓮汰の声が優しくて…。
安心しているあたしがいた…。

すぐ近くにはあたしの話を真剣に聞いてくれた 蓮汰…。


蓮汰の前なら…


「俺が来てから涙我慢してただろ??」

そして何よりも…理解してくれてるんだ…。



あたしは 蓮汰に抱きしめられながら 静かに泣いた…。


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