更生は赤詰め草で
しかし、それから数日後。
またもや彼らが現れた。
その日だけではない。
倒しても、倒しても、何回でも彼らはやってきた。
帰り道のどこかで待ち伏せをしているのだ。
おかげで、早苗の友人たちは早苗を帰りに誘わなくなった。
そんなことの繰り返しで早苗の機嫌が良くなるはずもなく、いつもしかめ面をしているといつしか早苗は、恐ろしいヤンキーである、だとか、放課後に後輩いびりをしてカツアゲをしている、だとか、ストレス解消に他校の者と殴り合いの喧嘩をしているなどのうわさが広まった。
最後のに関しては多少間違っているものの、否定はできず、その態度が勝手に全てのうわさを認めたと誤解された。
こうして早苗は周りに勝手にヤンキーに仕立て上げられたのだった。
早苗に好意をもって近づいてくるものはいなくなり、喧嘩のうわさを聞きつけて腕試しにと敵意を持って近づいてくる者はどんどん増えていき──
───今に至る。