更生は赤詰め草で
──何か、嫌な予感がする
近づく敵を片っ端からなぎ倒しながら、早苗は思った。
それは、あのリーダー格の男の未だしっかりと張り付いている嫌な笑みの所為だろうか。
それとも、今回になっていつものよりも格上の人間が登場したことで話が段々と大きくなっている不安感からか。
とにかく、何がと明確にはいえない何かが早苗の集中力の邪魔をしていた。
その時、早苗は別の違和感に気がついた。
いつもならそろそろ相手もへばってくる頃だ。
なのに、一向に勢いは収まらない。
それどころか向こうの士気は先ほどよりも増していた。
──一体何が────?
その答えはすぐに出た。
早苗の目の前に今まで見たことの無い男が躍り出た。
その男の攻撃をかわすと早苗は一旦間合いを取った。
明らかに、最初よりも人数が増えている。
見ればまだ何人かこちらに向かってきている。
早苗は歯をギリ、と軋らせ、思いっきりリーダーを睨んだ。
──あんの・・卑怯者ぉ!!
その一瞬の隙を突かれた。
横から走ってきた男のタックルを受けそのまま吹っ飛ばされる。
「うぁっ」
その先にいた男が蹴りを入れる。
立ち上がる間も無いままにさまざまな方向からの攻撃を受ける。
少しすると、続いていた攻撃がピタ、と止んだ。
頭を庇っていた手の隙間から恐る恐る周りを見ると、手下たちは少し離れて早苗を囲みあのリーダーの男が近づいてきた。
近づく敵を片っ端からなぎ倒しながら、早苗は思った。
それは、あのリーダー格の男の未だしっかりと張り付いている嫌な笑みの所為だろうか。
それとも、今回になっていつものよりも格上の人間が登場したことで話が段々と大きくなっている不安感からか。
とにかく、何がと明確にはいえない何かが早苗の集中力の邪魔をしていた。
その時、早苗は別の違和感に気がついた。
いつもならそろそろ相手もへばってくる頃だ。
なのに、一向に勢いは収まらない。
それどころか向こうの士気は先ほどよりも増していた。
──一体何が────?
その答えはすぐに出た。
早苗の目の前に今まで見たことの無い男が躍り出た。
その男の攻撃をかわすと早苗は一旦間合いを取った。
明らかに、最初よりも人数が増えている。
見ればまだ何人かこちらに向かってきている。
早苗は歯をギリ、と軋らせ、思いっきりリーダーを睨んだ。
──あんの・・卑怯者ぉ!!
その一瞬の隙を突かれた。
横から走ってきた男のタックルを受けそのまま吹っ飛ばされる。
「うぁっ」
その先にいた男が蹴りを入れる。
立ち上がる間も無いままにさまざまな方向からの攻撃を受ける。
少しすると、続いていた攻撃がピタ、と止んだ。
頭を庇っていた手の隙間から恐る恐る周りを見ると、手下たちは少し離れて早苗を囲みあのリーダーの男が近づいてきた。