更生は赤詰め草で
二人の友
「着替えとタオル、此処に置いておくからねー」
「はい、ありがとうございます!」
ドアの外から聞こえた声に早苗は申し訳なさそうに答えた。
彼らが去った後、よろよろになった早苗を休ませようと、ひとまず一番家の近いヒスイの家に行った。
早苗は悪いと言って断わろうとしたのだが、泥や傷だらけのまま家に帰すことを二人は譲らず、ヒスイの家に行ったら行ったで彼の母がそれを許さず、お風呂まで借りることとなってしまった。
お風呂場を出て、脱衣場で用意してもらったタオルで体を拭いていると、用意された着替えが若い女物の服であることに気付いた。
─姉妹いるのかな?何か意外だなぁ、アイツって一人っ子みたいに思ってた
ヒスイに軽く失礼なことを考えつつ、ありがたく貸してもらった。
出たことをヒスイの母に伝えると、ヒスイの部屋に案内された。
部屋に入るとユウジが早苗を部屋に招きいれた。
「おー来た来た!ま、そこ座れよ」
「おい、ここは俺の部屋だ。」
─男子の部屋って初めてだ・・
と、変な緊張を持って座った。