更生は赤詰め草で
「は?何?私が喧嘩売られてそれに他人を巻き込みたくないって普通の考えでしょ?
じゃ、アンタは自分の周りに人がいても危険にさらしていいっての?」
此処しばらくの喧嘩続きの所為か、言い返すのが癖になってしまっていた。
大して怒るようなことでもないのに、と脳の冷静な箇所が訴えるがそれは無視した。
ヒスイは腕を組んで早苗を厳しい目で見つめる。
「さっきも言ったがそんなことしたらどうぞ襲ってくださいって言ってるようなもんだ。
何のために此処で今話していると思っている?
お前が素晴らしいほどのマゾヒストで襲われるのが趣味なら俺はこんなことはしないし、今からお前がそうだと主張するならこんな話し合い今すぐやめたっていいんだぜ?」
あくまでも冷静なのがコイツの性格だろう、そう思っていた早苗はこうやって説教をするヒスイに驚いた。
ヒスイもヒートアップしてきて、やや立ち上がってテーブルをバン!と叩いた。
「だがお前は違うだろうが。こんな目に合ってるのは嫌なんだろ!だったら大人しく此処に座って対策考えろ!」