更生は赤詰め草で
「なるほどね」
葵はヒスイとユウジの二人から事の起こりと今回の話を聞いてうなずいた。
「制服は西高だったんだよね」
「ああ」
「んで、主犯は嫌味な笑いをする奴だったんだよね」
「そう」
「で、若干髪の毛を赤で染めていた、と」
「そうです!」
長く息を吐き出して、何か気づいたように顔を上げて葵は部屋をでた。
すぐに部屋に戻ってきた葵の手には、少しボロく分厚く付箋がついたりとよく使い込まれた手帳があった。
「それは?」
「フフ、秘密の詰まった重要アイテム」
早苗にウィンクをして、少しばかり黒いオーラの漂う笑みを浮かべた。
「何だよ、焦らさないで教えてくれよ!」
アイテムと聞いて目を輝かせたユウジが急かした。
落ち着きがないんだから、と軽くユウジを睨むとその手帳をテーブルの上においた。