更生は赤詰め草で
葵はもう一度ニッコリと笑った。


「ただまぁ、見た目以上にいろいろ書き込んである上にいらない情報もたくさんある。
そいつに心当たりはあるけど、探すのは大変。ちょっとだけ時間をくれる?」


早苗はいろいろと言う意味を考えたが手帳を眺めるヒスイの視線を見て考えるのをやめた。


「じゃ、どうにかするのはそいつが誰かわかってからにするとして、それまではどうすればいい?」

ユウジが言った。


「それは、早苗ちゃんは1人にならないことが大事よ。特に登下校。」


葵の言葉にヒスイが重ねて尋ねる。

「普段誰かと一緒に来てるか?」

「ううん。あいつらに狙われるようになってから皆怖がちゃって」


葵とヒスイは思案顔で見合せた。
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