更生は赤詰め草で
「この中じゃあんたが一番適任でしょうが」
「俺たちがこの件に関わることになったのもお前の所為だしな。言いだしっぺとして当然だろ」
二人は平然として言うが、ユウジは必死の様子で反論する。
「言い出したのは俺かもしんないけど!ヒスイも一緒にやったっていいだろ?」
「嫌だ」
「何でだよ!」
「性に合わない」
「ふざけんな、んな理由かよ!認めねーぞ!」
ユウジはヒスイにつかみかかる。
「はいはい、男二人がむさくるしい!離れろ!」
そっぽを向いたヒスイにもどうにか一緒にやることを了承させようと躍起になるユウジを葵が引き剥がした。
そしてユウジの耳元で何かをささやくと、ユウジの顔色は一気に青ざめ、ヒスイを離して座った。
何故だか、ヒスイも同じように青ざめていることに早苗は首をかしげた。
「て、ことでいい?早苗ちゃん?」
「え?あ、は・・いいや!いいえです!」
葵に流され、思わずうなずきそうになったがあわてて首を横に振った。
「どっちだよ」
ヒスイのあきれた言葉は聞こえないふりをした。