更生は赤詰め草で

翌日
ユウジが憂鬱そうに登校すると、またも早苗が教室で待っていた。

──うわぁ、いる・・どうしよ

早苗も、こちらに気づいたようで「おはよう」と笑顔で手を振った。

「?」

ユウジは首を傾げた。明らかに以前と違う。
前ならばいきなり抱きついてきて熱烈な挨拶とうんざりするほどのベタベタが来たはずだ。

──ヒスイのおかげで学習したかな

ふっと微笑むと挨拶を返してかばんを机に置いた。

「今日は来ないのな」

「何が?」

「こう・・ガシッて感じにさ」

早苗はギョッとした顔になった。

「私そんなんだったの?!」

ユウジは素直に頷いた。
早苗はがっくりと肩を落として呟いた。

「うっそ・・それは確かに不自然だわ」

しかしそれはユウジには聞こえなかったようだ。

「大丈夫か?」

「うん。ごめんね」

早苗が素直に謝ると、ユウジはうれしそうに笑った。

「いいって!なぁ、今日の放課後暇?どっか遊びに行こうぜ!」

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