更生は赤詰め草で

突き放された。
その事実がひどく早苗にのしかかった。

――やだ!

「ふざけないでよ!」

「ふざけてない」

「じゃあ何で私は仲間ハズレなのさっ!」

「――ッ、お前だから言えないんだよ!」

ユウジの声が、やけに大きく周りに響いた。
早苗は、ポカンとユウジを見つめる。

「え?」

ユウジはしまったという顔から険しい表情になり、小石を蹴り飛ばした。

< 52 / 106 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop