更生は赤詰め草で

早苗は女の人に促され、ベンチに座った。

彼女は、ジュースを買ってきて早苗に差し出した。

「はい」

「…ありがとうございます」

彼女は隣に座って気楽に話しかけた。

「中学生だよね?」

「はい、二年です」

さっきのこともあって、縮こまって答える早苗。
それを見て彼女はまた笑った。

「可愛いなぁ、私の弟とは大違い」

「弟さんいるんですか?えっと…」

「碧(みどり)でいーよ」

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