更生は赤詰め草で

砂利を踏みしめ、角を曲がる。

「おー、来た来た」

そう言ったのは、いつぞやの高校生。

西高の赤メッシュ男が工場の閉ざされた扉に背をもたれている。
そして同じ制服の男子が数人その周りをうろうろ。

さらに隣の土地との境界の柵の前には手を縛られて座らされる友人の姿が。

「由香ッ!?」

早苗は困惑して声を上げた。

──約束が違う!私が来なかったら『仲間が痛い目にあう』って!

早苗がキッと赤髪男をにらむと、そいつはまた嫌味なにやにや笑いを浮かべていた。

「この子は友達で、仲間じゃないだろ?」

「なんだと?」

「痛い目にあわすのは仲間。友達については言ってない」

「だから何してもいいって?」

「そ。」



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