更生は赤詰め草で
「知らないでしょ?教えてあげようか?」

「別に興味ないんだけ―」

「松山くんなの」

早苗の言葉を遮り由香は言った。
聞いてない、と早苗は由香を睨みつける。

「だから?」

反応の薄さに由香は首をひねる。

「分かってる?松山くん」

「知らない」

早苗が言いきったその時、どこかでズデッという音がした。

「なんだ!?」

数人が音のした方に走る。
するとすぐに誰かの慌てきった声が聞こえてきた。

「わーわー!待てって!だからッ!!」

その誰かは、不良に追い回され早苗たちの目の前に出てきて立ち止まった。

「待ててめ―ぐっ!」

追い回した不良たちは、その誰かに顔面を殴られ、フラフラと倒れた。
そして誰かは早苗の方を向いて指を突きつけ叫んだ。

「お前な!ずっと一緒にいた癖に俺の名字くらい覚えてないのかよ!!」

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