更生は赤詰め草で
彼女を、さらに奥から走ってきた男性が読んだ。

「碧ちゃん!あらかた鎮圧したよ!」

「戸村君、協力ありがとね!」

そうしてにこやかに話し始める二人。
早苗はヒスイにコソリと耳打ちする。

「ねえ、あれアンタのお姉さんの彼氏?」

「絶対違う」

「じゃあ、何あの人?」

ヒスイは少しためらった。
そして、観念したように言った。

「たぶん、困ったときに頼れる人くらいに思ってんじゃね?」

「…。なんかすごいね」

「本物の悪女だよ」

「ん?ヒスイなんか言った?」

ヒスイが言った瞬間碧が振り向き、ヒスイはブンブンと首を振った。
その顔は恐怖に染まっている。
その時、現場にさらにもう一人の人物が現れた。


「あれ?乗り遅れたかな?」


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