更生は赤詰め草で

その人物を見て早苗は驚愕し、ヒスイは崩れ落ちた。

「あ、葵さん……」

「だから、何でてめえら二人ともこのこと知ってんだよ…」

その言葉に、早苗は気づいた。

「そうだ!それよりもなんでヒスイたちも知ってたのよ!!」

「あーそれはさ…」

ユウジが申し訳なさそうに早苗を見て口を開いた。

「ヒスイがお前が早退するの見たっていうから、放課後俺がちょっとお前の周り調べたんだよ。
したら変な手紙が見つけてさ。
そんで二人で助けに来たんだ」

「ユウジ一人だったじゃん」

「それは…」

ユウジはヒスイをチラッと見て早苗に囁いた。

「アイツ、見張りのチンピラにカラまれて俺だけ先に行かせたんだ」

「へぇ…」

早苗はヒスイを見る。

「案外やるじゃん」

「ヒスイはいい奴だよ」

ユウジも同意して頷いた。

< 98 / 106 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop