奇跡を信じて・・☆


「あっ・・そうだ。これ・・・ありがと♪」


私はさっきまで腕の中で抱きしめていた物に視線を落として前に差し出した

松井君は何も言わず笑顔で受け取ってくれた


前にも似たような事があった
私が教科書を忘れてた時に
「関係ねぇから」って貸してくれたよね

今回の服だって
「平気だから」って言われて
その優しさに甘えてた
だから今まで返せなかった・・・

正直もう会うこと無いと思ってたから


こんなに優しくして貰ってたのに
今日まで忘れてたなんて
私、最悪だよね・・・


「ごめんね・・・」


松井君は何を謝られたのかも分からない筈なのに
ため息をついて別にって苦笑いした







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