奇跡を信じて・・☆

「俺・・完璧に忘れられてたよな」


「ごめん・・・・」


私は俯いたまま謝った


「あの時は、いろいろあって頭いっぱいだったの知ってからいいけど」


「でも・・・・」


松井君が顔を覗き込んできた


「お前さ、じゃぁこの事も覚えてねぇの?」

松井君の左腕が顔の前に差し出された


言葉には出せなかったけど

忘れてなんかは無いよ
だって、いつも松井君の手首についてたの気づいてたから

それでも気づかなかった私は本当に最悪だよ・・・

でも、どんなブレスレットかも覚えてなくて
今日袋の中に入ってたもう1つのブレスレットを見て、思い出した

きっとブレスレットを毎日付けてたのも松井君の
「早く気づけ」って
サインだったんだ


思い返すと何個も松井君のサイン

見逃してたね・・・












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