小さな塊
レイの頭の中はいつも歌のことだけだった


週末はクラブエイジアでレギュラーイベント、土曜の夜は大体地方のクラブにゲストして招かれ、日曜は野外のイベントに呼ばれる等昼間とは全く違う夜の顔をもっていたのだ


そのために午後は居眠りをしているフリをしながらひたすらi-POD


自分の曲のイメージをふくらませながら思いついたリリックをノートに書きなぐる


たまに先生にあてられたりするとイヤフォンを外し堂々とみんなに答えを聞いて答える


進学校でこんな生徒がめずらしかったのか先生もクラスのみんなもレイが授業に全く参加していないことを許していた


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