小さな塊
授業から解放され、レイがむかったのはプライベートビーチ

決まってリリックを書きに行くレイ専用の海岸があった



海岸に着くと、お決まりのベンチに座り、足を組む



遠目で海を眺めた



ふかーくふかく海の空気を吸い込んで、体にぐーっと取り入れる



ガヤガヤした街や教室とは全く違う空気



時計を見ると2時ちょい前だった



ただレイの目の前には海しかない



目をつぶりしばらくすると、自分を求める客の声が聞こえてくる

スモークがかったフロア

みんな個々に好きな酒を飲み、好きな子に声をかけ、好きな音楽に身を任せ揺れている



そこへ『Ray』が登場すると、今までまばらだった客たちがステージの前に押し詰める…


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