裏表な彼氏×天然な彼女

あたしが教室に帰ったのは授業が始まる超ギリギリの時間。


教室のドアを閉めると丁度チャイムが鳴った。


おぉ…ナイスタイミング☆


チャイムに絶賛しながら席についた。


しかし集中する視線。


さりげなく辺りを見渡してみると見ているのは隣の屡季ではなく、あたしみたいだ。


しかもその視線、全てが男子。


あたし、何もした覚えないんですけど？



授業中…。


相変わらず視線が向けられている…。


フム、唖稀にでも聞いてみるか♪


そうと決まれば善は急げだ!!


授業終了後、唖稀の背中をつっついた。


スグに振り返る唖稀。


「どーかした？」


あれ？


口調はいつもと変わらないけど…なんか不機嫌？


「…ねぇ、あたしがいない間に何があったの？」


あたしがいない間に起こった出来事と何か関係があるな…と察して聞いてみた。


どっちともとれる意味に眉間にシワを寄せたのをあたしは見逃さなかった。


まっすぐに見つめつづけていると諦めたのかようやく口を開いた…が邪魔が入った。