裏表な彼氏×天然な彼女
チャイムが鳴り、その場はなんとか収まったが…居心地悪いのは変わらない。


この二人の嫌いよう…昔、何かあった?


だってそうとしか考えようがないんだもの。


ただたんに知り合いってだけならわざわざ名前で呼んだりしないだろうしあんなにも棘のある言い方をしないとあたしは思う。


変なところで勘は冴えているけど肝心の部分がまったく分からないから困った。


あたしって鈍いのか鋭いのかよく分かんないや………。


自分のことだから余計に分からないのかな?と考えてみたり。


ぅん、その可能性は充分にありえるね。


………。
てか話がズレたよね?


はい、完璧にズレましたね…。


すみません………。



にしても気になる…。


あの二人に一体、何があったのか…。


チラッと横を盗み見るが普段と変わらずに授業を受けている屡季。


前の席の唖稀を見るがまたもや暇そうに空を眺めている。


いつも通りすぎて…逆に何かがありそうで怖いんですけど…。



そしてその日一日中、二人からピリピリした雰囲気が変わることはなかった━━━…。





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