裏表な彼氏×天然な彼女
唖稀は『だろっ!?』みたいな顔でウンウンと一人頷いていた。


ちょっと待てよ?


「なんでその那津センパイ?って人が騒がれてんの? 一年のあたし達には関係なくない?」


そう、まさに疑問。


だってホントに関係ないのになんで騒いでるのか見当もつかない。


あたしの言葉を聞いた唖稀は漫画のギャグのような滑り方をして机に倒れ(?)込んだ。


…あたし、何か変なこと言ったっけ?


疑問が頭の中に浮かぶ。


今さっきまでの唖稀との会話に変なことは………ないな、うん。


でも、だったらなんで?


………。
あぁ、考えても分からない!!



「莉畝ってさ…ホントにそーゆうのに無関心だよね。 いや、興味ないって方が正しいのか…」


とブツブツ言っている唖稀。


「何が?」


少し不機嫌なオーラをだして聞くと


「あ…那津センパイがカッコイイから騒いでんの」


慌て気味な感じでそう返された。


へぇー…。
カッコイイ、ねぇ…。


「しかも!! オレと同じく女を寄せつけない雰囲気を出してるから彼女もいないし男の仲いい後輩には優しいからそのギャップもいいんだってさ」





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