裏表な彼氏×天然な彼女
ど…どうしよ…。


「とゆう訳で眼鏡没収♪」


そんなぁ…あたし、命あるかな?


諦めて椅子に座り直した。


沈んでいるあたしとは対称的にニコニコと笑顔の唖稀。


笑顔だと文句も言いにくい…。


軽く頬を膨らます。


「そーゆう行動は可愛いだけ。 許してもらおうってより、いじめたくなる」


サラっとヤバめの発言を簡単に口にした唖稀。


何を言っても無駄だと思い、机に顔を伏せた。



眠たいけど寝れない。


理由は隣が騒がしいから。


ちくしょう!!
どっか他所に行ってイチャイチャしやがれ!!


悪態を心の中で存分についた。



授業中。


前で気持ちよさそうに寝ている唖稀。


手を伸ばして髪に触れた。


あ、思ってたより柔らかいしサラサラだ。


触り心地いいな〜。



ふと隣から感じた視線。


冷たい目で見るとアイツがこちらを見ていた。


その表情からはいつもの胡散臭い笑顔は一切なかった。


いつもと雰囲気も違い、オーラもどす黒い。


ようやく本性を出したのか…。





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