裏表な彼氏×天然な彼女
しかし周りの皆さんは一切気づいてない。


唖稀の髪から手を離してため息をついた。


今日の天気も見事な晴れ。


こんな日はサボりたいなー…。


なんて授業そっちのけでそんなことを考えていた。



授業終了後…。


「あー、和乃と屡季、悪いがコレ運んどいてくれ」


先生はそれだけ言って文句を言う隙も与えずにサッサと教室を出て行った。


なんであたしなんだよ…。
しかもコイツとか…やだ………。


一生怨んでやる…。


集めたワークを指定された場所に無言で運んだ。


隣にアイツがいるため周り(特に女子)からの視線が痛い…。



ワークを指定された準備室に置いて出ようとした瞬間…あたしの右腕を掴まれた。


「何の用？　胡散臭い笑顔を振り撒いている屡季 嘩維」


振り返りもせず、言葉を放つ。


「用っていうか…」


「そのキモい喋り方やめてくれません？　鳥肌たつんですけど？　本性だしたらどう？」


屡季の言葉を遮って冷たい言葉を言った。


しばらくの沈黙。


振り返ると今までの表情とは違い、悪魔みたいな笑顔を浮かべている。





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