TAKING IN
だが、甘かった。

キノコらは飛び越えようとしたマイトに向かって、体当たりをしてきた。

なんとか一体かわすも、二体目はマイトの右肩に直撃した。


キノコらのジャンプ力に驚きながらも、マイトは右肩に強い痛みを感じ、体勢を崩して草原に倒れ込んだ。


やばい。


キノコは、まだこちらを睨みつけている。
歩みを止めず、どんどんと近付いてくる。


マイトは痛みに耐えながら、急いで立ち上がり、さっきいた湖のほとりに向けて走った。


あいにく、キノコたちはジャンプ力はあっても足は早くないようだ。


マイトが湖にたどり着く頃にはキノコたちとの距離は開いていた。

しかし、気は休めない。
こっちに向かってくる音は止まない。


どうしたら、いいんだ?焦るマイトに、またさっきの声が聞こえてきた。

「今からワタシが言うことを復唱して!」


え?


「戸惑ってる場合じゃないでしょ!復唱しなさいよ!」


はい!
マイトは戸惑いながらも従うことにした。
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