愛を君に
アタシと朔の出会いは
もちろん学校
だけどね
朔は忘れてたけど
アタシは今でも覚えてるあの日の事
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「どうしよ…入学式遅れちゃう」
転んだ拍子にコンタクトを落としてしまったアタシは
1人でずっと探して居た
ただでさえ遅刻しそうなのに…
「おい。」
ぶっきらぼうな声が上から聞こえて顔をあげると1人の男の子が立ってた
顔がぼやけて良く見えないけど…
「あの、なんでしょうか」
「使い捨て買ってきたから早く着けろ」
え…?
「入学式におくれる。早くしろ」
「え、でも」
「早く」
言い方こそ冷たいけど
凄く優しい人だった
「ありがとう」
彼は箱からコンタクトをだすとアタシの膝に置いて
「早く来いよ」
とその場を去った
思えばアタシはあの時から好きだった
そして初めて朔をしっかり見たのは入学式の生徒代表挨拶
声で気付いたの
朔だって…
それにね階段でつまづいたアタシに朔は
「コンタクト落とすなよ」
って言ったんだよ?
付き合いだしてから核心を持ったんだけどさ…