あなたの大切なもの
純を睨み、言葉を発する。

「…何なん? そんなん急に言われて『ハイそうですか、じゃぁ別れましょ』なんて出来るとでも思ってん? 相手どこ中? 何年? 全部吐けや!」

自分が、自分じゃないように思える。

冷めた目で純を睨んだ。

「そんなん言える訳ないやろ。 俺と別れてや」


”別れる”


言葉が木霊する。
純と別れるということは、あたしの生活が、元に戻るということ。
輝きがなくなるということ。
『カラフル』が『モノクロ』へと戻るということ。



怖い。
それ以上に、純がいない生活が、怖い。
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