あなたの大切なもの
「俺は百合のことは好きやった。 でもお前以上に好きな女が出来た」

耳をふさぎたい。

これは夢だ。
悪い夢。

「だから別れて。 勝手なこと言っとうっていうのは分かっとう。 でも、俺はもう百合を愛してない。 あいつを愛しとう。 別れて…ごめん」


頭が真っ白だ。
これからどうしようとか、全然思ってない。
ただ、真っ白なだけ。

答えは…決まった。

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