あなたの大切なもの
…あ
また刹那のこと考えてる。
なんでかなぁ…。

「遠野さん、今からどこ行きたい?」

良紀は、近くで遊んでいる小さな子供たちを見ながら、あたしに問いかける。
あたしは紅茶を飲みながら答える。

「んー、どこでもいいけど…何かめっちゃ買い物したいっ!」

「じゃぁ、買い物でも行く?」

「うんっ!」

あたしたちは、某デパートへと向かった。


向かうときも、良紀との話はつきなかった。
おだやかで、久しぶりにたくさん笑った。
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