あなたの大切なもの
買い物を終えたあたしたちは、その後もお昼ご飯を食べたり、良紀の服を見たりと、一言では言えないくらい、楽しい時間を過ごし、公園へと向かった。


ブランコに座りながら、紅茶を飲む。

「今日は楽しかったぁ! 良紀、誘ってくれてありがとぉな!」

「ううん、俺も一緒に居れて楽しかったで」

「うん………」

沈黙が続く。

何か急に、めっちゃ恥ずかしくなってきた。
どうしよ…何話せばええんやろ…。

携帯を開けば、もう6時を回っている。

もう…帰ろかな…。

「あ…あたし…」

「ん? どしたん?」

「あたし…もう帰ろかな!」

「え…?」

良紀が悲しそうな顔をする。

…そんな顔せんとってよ。
でも…あたし何か帰りたい…。
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