あなたの大切なもの
刹那を突き刺したナイフは、お腹らへんにまだついていて、刹那の命を狩りにきた死神に見えた。
「刹…刹那!? 大丈夫!?」
刹那は仰向けになって、荒く息をしている。
「ハァ――ハァ――遠…野? ゲホッ――」
咳き込んだと同時に、またも刹那の口から血が出る。
あたしは持っていたタオルで、刹那の口を拭いた。
「あたしが…分かる?」
「分かるよそんなん――ハァ―ハァ――」
苦しそうに顔を歪める刹那を見て、あたしはまた涙を流してしまう。
「刹…刹那!? 大丈夫!?」
刹那は仰向けになって、荒く息をしている。
「ハァ――ハァ――遠…野? ゲホッ――」
咳き込んだと同時に、またも刹那の口から血が出る。
あたしは持っていたタオルで、刹那の口を拭いた。
「あたしが…分かる?」
「分かるよそんなん――ハァ―ハァ――」
苦しそうに顔を歪める刹那を見て、あたしはまた涙を流してしまう。