あなたの大切なもの
「ちょ…、嘘…やんな? また前みたいに遊んでんねんよな? そんなんせんでええねんよ? ちょっと…起きてよ! 前みたいに笑かしてぇや!」
バタバタと、たくさんの人がやって来た。
救急員だ。
10分と言っても、それ以上の時間が経っている。
「すみません! 渋滞で…」
「お願いです! 刹那を助けて下さい! 刹那を――」
あたしは必死にすがりついた。
「病院まで、付き添いに来てください」
救急車に乗り込み、ずっと刹那の体を揺すり続けた。
バタバタと、たくさんの人がやって来た。
救急員だ。
10分と言っても、それ以上の時間が経っている。
「すみません! 渋滞で…」
「お願いです! 刹那を助けて下さい! 刹那を――」
あたしは必死にすがりついた。
「病院まで、付き添いに来てください」
救急車に乗り込み、ずっと刹那の体を揺すり続けた。