あなたの大切なもの
「遠野やめろって!」

狂ったように刹那に喋りかけるあたしを、陸斗が止める。
あたしは陸斗を、自分自身がびっくりするぐらいの力で押した。

「―――ッ! 離して!!」

あたしの手によって、地面に叩きつけられた陸斗。
飽きることなく、刹那に詰め寄るあたし。


「起きろや刹那! 守ってくれるんやろ! 『約束』破るん!? せつなぁ!」

「―――ッ! 遠野!」

陸斗によって羽交い絞めにされたあたしは、刹那から引き離される。





「―――刹那ぁ!」

出したことのに大きな声を出した。
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