あなたの大切なもの
「それから刹那は荒れだした…。 窓ガラスは割るわ、先生殴って校長に呼び出されるわ…ほんまに大変やった。 ははっ!」
不安をどこかにぶつけたかったんよね…。
あたしもそんなんずっとやから…。
でもそこで、お母さん笑う?
「でもね? 高校に入学してから、あの子は変わった。 小学生みたいに、『今日何があった』とか『誰と遊んだ』とか、めっちゃ楽しそうやった」
………え?
「その刹那の話の中に、絶対入ってたのが、百合ちゃんの名前」
ニコッとあたしに笑顔を見せた義母さんは、テーブルに置いてあるケーキをパクパクと食べだした。
「あ、刹那は遠野って子が好きなんや~って思って、刹那に聞いたねん。 『遠野って子が好きなん?』って…」
「刹那は…なんて?」
恐る恐る聞いてみた。
「あの子ね…『俺は遠野が好き。 アイツのためやったら何でも出来る』って言ってた」
……刹那…。
不安をどこかにぶつけたかったんよね…。
あたしもそんなんずっとやから…。
でもそこで、お母さん笑う?
「でもね? 高校に入学してから、あの子は変わった。 小学生みたいに、『今日何があった』とか『誰と遊んだ』とか、めっちゃ楽しそうやった」
………え?
「その刹那の話の中に、絶対入ってたのが、百合ちゃんの名前」
ニコッとあたしに笑顔を見せた義母さんは、テーブルに置いてあるケーキをパクパクと食べだした。
「あ、刹那は遠野って子が好きなんや~って思って、刹那に聞いたねん。 『遠野って子が好きなん?』って…」
「刹那は…なんて?」
恐る恐る聞いてみた。
「あの子ね…『俺は遠野が好き。 アイツのためやったら何でも出来る』って言ってた」
……刹那…。