あなたの大切なもの
たくさん涙を流した目は、赤くなっていて、鼻は目以上に真っ赤だった。

「それじゃぁ…今日はありがとうございました!」

お母さんは、ニコッと笑って、

「また来てね! 今日は泣いちゃったから、次は笑える刹那の話ね!」

そう言ってくれた。

義母さんが言ってくれた言葉に、また泣きそうになったけど、涙腺をピッと張って我慢した。



「陸斗とか他の友達呼んで、また来てよ♪」

「…はい! また来ます!」






そう言って、あたしは刹那の家を後にした。

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