あなたの大切なもの
「何……言って…」
「今まで、勉強のことしか言わんかってごめんな百合…」
何を言って……。
「百合…あんた死のうと思って屋上まで行ったってほんまなん…? 百合の友達っていう霧野君っていう子に聞いてんけど…」
霧野って苗字は……陸斗や。
陸斗がお父さんとお母さんに言って…。
「怒鳴られたの…『遠野があんなにも人に頼られんくなったんは、あんたら親のせいや! あんたらが遠野のことちゃんと考えたらんから、遠野はずっと自分1人で抱え込んどったんやろ!』ってね…」
あのバカ……。
あたしの行く所行く所、先回りして……。
「それ言われて気付いたよ。 父さんらのせいかって…。 ごめんな百合…」
あたし…今日は泣いてばっかや……。
なんでやろ…何で涙は限度っていうもんがないん…?
「ごめんな百合……」
首を横に振った。
「今まで、勉強のことしか言わんかってごめんな百合…」
何を言って……。
「百合…あんた死のうと思って屋上まで行ったってほんまなん…? 百合の友達っていう霧野君っていう子に聞いてんけど…」
霧野って苗字は……陸斗や。
陸斗がお父さんとお母さんに言って…。
「怒鳴られたの…『遠野があんなにも人に頼られんくなったんは、あんたら親のせいや! あんたらが遠野のことちゃんと考えたらんから、遠野はずっと自分1人で抱え込んどったんやろ!』ってね…」
あのバカ……。
あたしの行く所行く所、先回りして……。
「それ言われて気付いたよ。 父さんらのせいかって…。 ごめんな百合…」
あたし…今日は泣いてばっかや……。
なんでやろ…何で涙は限度っていうもんがないん…?
「ごめんな百合……」
首を横に振った。