あなたの大切なもの
「も…いいよ……。 あたしも…中学のときめっちゃ反抗したし…」
「いや…それも俺達のせいだ。 勉強のことしか言わなかったから…」
「もういいって! …ありがとう」
「ごめんね百合……はいこれ…」
お母さんが差し出したのは、紅茶だった。
あたしが紅茶を好きになったのは、いつごろからだったか分からない。
『喉が渇いた』というと、お母さんが唯一用意してくれたのが、紅茶だった。
温かい紅茶が、めっちゃ好きで、それは大きくなっても変わらんかった。
両親と喧嘩をしても、何があっても、紅茶だけは捨てきれなかった。
だけど…お母さん特製のロイヤルミルクティーは、昔と同じ味がして、
今まで以上に涙が出た。
「いや…それも俺達のせいだ。 勉強のことしか言わなかったから…」
「もういいって! …ありがとう」
「ごめんね百合……はいこれ…」
お母さんが差し出したのは、紅茶だった。
あたしが紅茶を好きになったのは、いつごろからだったか分からない。
『喉が渇いた』というと、お母さんが唯一用意してくれたのが、紅茶だった。
温かい紅茶が、めっちゃ好きで、それは大きくなっても変わらんかった。
両親と喧嘩をしても、何があっても、紅茶だけは捨てきれなかった。
だけど…お母さん特製のロイヤルミルクティーは、昔と同じ味がして、
今まで以上に涙が出た。