あなたの大切なもの
いーちゃんのクラスは2―2やんな…?

ここここ! 
着ーいたっ!
いーちゃんは…っと。
何処に居る?

あたしは、窓際にいるいーちゃんを発見した。

げっ……綾女と一緒に居るやん。
いつのまに来たねんよ、別にええけど。


「いーちゃーん!」


綾女に気付かせるように、わざと大きな声を出した。
あたしなりの、小さな仕返し。


「あれ? ゆーちゃん! どないしたん?」

「あんな、今日集まりあるん知っとるやろ? 一緒に行こうと思って☆」

「あー、ごめん! 陸斗と行くって言っとるからさー。ほんまごめん! でもゆーちゃんには、小城が居るやん?」

 
何ゆうてますねんいーちゃん…。
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