あなたの大切なもの
パタパタ――


「そんで? 綾女、ゆーちゃんが何て?」

「百合、小城に告られたからって、調子乗っとるねん。ほんまムカツク」

「ふーん? 昨日怪しいから何かと思ったら…そうゆうことか。小城も思いっ切り『諦めへん』って言っとったしな」

「刹那がそう言ったん? 何であの子なんよ…あの子のどこがええん?」

「さー、男の好みは人それぞれやからなぁ。ゆーちゃん、はっきり言ってモテとうしな。でもゆーちゃんたぶんアイツの事が好きやとは思うけどなぁ…」

「百合が誰のこと好きなん?」

「あー、まだはっきりとは分からんけどな? まぁ詳しいことは、今日の集まりで聞いといたるから! 綾女もそろそろ教室戻ったら? SHR始まるで?」

「うん、よろしく苺。んじゃ、ばいばーい!」

「まっかせといてー! ばいばーい!」



パタパタ―――


「ふぅん? 小城とゆーちゃんがねぇ…? 綾女も加わって3角関係か。久しぶりに楽しめそうかも♪」


苺はこの3角関係を楽しんでいた。





あたしはいーちゃんの事信じてた。
なのになんで…?
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