あなたの大切なもの
にやっと笑って、仕返しをしだす。


「いーちゃんこそ、むっちゃかわええやん? めちゃ友達思いやし、可愛いの次元超えとるしさ? それに陸斗だって背ェ高いしかっこええし? 運動も出来るし勉強もそこそこ出来るやん?」

「………え?」

「いーちゃんと陸斗だって、林籐のプリンセスとプリンスやでえ?」

「ほんま…?」


あかんこの子。


「そうやって! むっちゃお似合いやん!」

「…ほんまに? そうかな? そうなんかなあ?」


素直すぎてからかう気も失せるわ。


ニヤニヤと笑いながら1人で妄想を続けるいーちゃんを見ながら、あたしは微笑んだ。


いーちゃん可愛い☆
ほんまにいーちゃんって恋する乙女やなぁ♪
それに比べてあたしなんか全然前に進めてないし…。

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