標的〈まと〉
あの時…佐川から一方的な電話があった時に、僕は死にたいと考えた。


怖くてたまらなかったんだ。殺される位なら自殺しようって真剣に考えたよ…。


家に帰りつき携帯を見ると佐川から15件の不在着信があった。


僕は全身が震えて目眩がした。だがかけなきゃならない…。

発信を押して1コールしないうちに佐川がでたんだ。


『てめえ、死にてえのかよ!覚悟出来てんだろうな?本気で殺るつもりだから毎日気をつけろよ』



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