標的〈まと〉
佐川はかなり動揺している。ほんとに単純な奴だ。


『何だよ?早く言えよ。お前病院行かなきゃヤバいだろ…くそっ…何なんだよ』


『標的を飯島にしてほしいんだ。それと学校では一切僕に話しかけないでくれ。出来るよね?君なら。』


暫く考えていた様子だったがすぐに返事が返って来た。


『…分かった。約束する。』


僕はポケットから3万を取り出すと佐川の手に握らせた。


『これはお礼だから受けとってほしい』



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